【いだてん】nhk大河 【あまちゃん】脚本家・宮藤官九郎 同制作スタッフ

大河ドラマは初めてとなる脚本家宮藤官九郎さん。膨大な史実の資料をもとに独自の視点で捉えた激動の時代を描いた【いだてん】。スポーツとオリンピックへの秘められた愛と笑い、そこに生きた人々が紡いできた人間ドラマを大河ドラマの時間に展開していく。

宮藤官九郎

宮藤官九郎  プロフィール

本名 宮藤 俊一郎  1970年7月19日(宮城県)生まれ  劇団大人計画所属

日本の脚本家、俳優、作詞家、作曲家、放送作家、映画監督、演出家、ミュージシャン、似顔絵イラストレーター。ロックバンド・グループ魂のギタリスト。

主な作品(ドラマ・映画)池袋ウエストゲートパーク』『木更津キャッツアイ』『ぼくの魔法使い』『マンハッタンラブストーリー』『タイガー&ドラゴン』『流星の絆』『うぬぼれ刑事』『あまちゃん』『ごめんね青春!』『ゆとりですがなにか』『監獄のお姫さま』『GO』『ピンポン』『木更津キャッツアイ 日本シリーズ』『木更津キャッツアイ ワールドシリーズ』『舞妓Haaaan!!!

                                      (出典 Wikipedia)

宮藤官九郎さんの思い

「最初は大河ドラマを制作するという意識はせずにプロデューサーの訓覇さんと、”スポーツとかオリンピックにまつわる話にしよう”と、テーマだけを決めていました。そこで、明治から昭和にかけてオリンピックに関わった人物の資料を読ませていただいたんです。そのときにシンパシーを感じたのが、中村勘九郎さんが演じる金栗四三さんや阿部サダヲさんが演じる田畑政治さんでした。ほかにもすごい人たちはたくさんいたんですけど、僕自身、勝ち進んで上に登りつめていく人よりも、何か大きな目標に向かっていったのに達成できなかった人に親近感が湧いてしまうんですよね。」

いだてん W主演

「金栗さんは期待を背負って出場したストックホルムオリンピックで気を失ってしまったり、田畑さんは失言がもとで64年の東京オリンピックの直前に大事なポストから降ろされたり。でも、そういう部分に人間味をすごく感じました。めちゃくちゃなことをやってるんだけど、なぜか周囲からも愛される人物。この二人を主人公にすれば、いいドラマになると感じました。」

 (IDATEN倶楽部インタビューより)

 

偉人より庶民の話 

【いだてん】の脚本は時代もシチュエーションもあちこちに飛び越えることが多く、場面展開が早いと感じる人も多いようです。マラソンには落語っぽいエピソードが多く、たとえば1908年のロンドンオリンピックで、走れない選手を無理やり担いでゴールさせちゃったドランドの悲劇(※1)と呼ばれる実話があります。落語の中でも似た話『らくだ』や『粗忽長屋(そこつながや)』があり、場面展開の間にクッションを入れるが如く、落語を取り入れることにしたのだそうです。

歴史を動かした偉人というよりは庶民の話を描きたいと考える宮藤官九郎さん。そういう点からも落語は庶民のお話で、宮藤官九郎さんが脚本家として描きたいドラマ像にふさわしいんじゃないかと考えたようです。

※1ドランドの悲劇=1位で競技場に入ってきたイタリアのドランド・ピエトリ選手がゴール直前で倒れ、競技役員に補助されながらゴールし、のちに失格となった出来事。

 

ちょっと変わった大河ドラマ【いだてん】展開の速さは老化防止

 

大河ドラマといえば、歴史上の事実を描いたものというイメージがあり、もちろんこの【いだてん】もその点では同じです。

けれども、第1話放送の視聴率15.5%(ビデオリサーチ調べ・関東地区/以下同)は歴代ワースト2位。しかも2話で視聴率12.0%と急降下してしまったということ。初回から2話へ視聴率の下落率22.6%は大河史上今世紀最大。

場面展開の多さについていけない高齢者の大河離れが予測されていますが、繰り返し見ることでだんだんと場面展開のスピードに慣れていくし、老化進行防止にもなるのではないかと考えれば、従来のゆっくりしたテンポで進んでいく大河ドラマから、”見方を変える”ということにしてみたらいいのではないでしょうか。

田畑政治他2名

大河ドラマファン視聴者として、登場人物や史実があまりわからない状態で進んでいく今回の【いだてん】ですが、このドラマを通して、来年開催される東京オリンピック2020まで、期待を膨らませていけたらいいと思います。

今まで描かれていた合戦が今回は競技で表現されているので、当時の人々を表現することには真剣に取り組んでいることを感じることができるのではないでしょうか。

資料がたくさんあり、あくまで実在の人物や史実を基にしているので、物語として創作の余地があまりない中で、いかに興味深く、笑いあり涙ありのドラマに仕上げていくのか、宮藤官九郎さんとあまちゃんのスタッフでの制作が、今後どんどん楽しみになっていくと感じています。

 

脚本家 宮藤官九郎

大河ドラマの展開がゆっくりで退屈していた若い年齢層が、宮藤官九郎さんの脚本なら観てみようかなと思っているのも事実で、初めは今までのイメージと違って観たくないと思う方もいらっしゃるのかもしれませんが、オリンピックを創り上げる一連の流れや人の動きなど、このドラマを通して知ることも多いので、筆者もいろいろと調べる事で「へぇ〜!そうなんだ!」と感じることも多く、とても勉強になっています。豪華キャストで綴っていくオリンピック招致までの物語に今後も目を離さずにいたいと思います。

嘉納治五郎 漢字大

戦時中の庶民の生き方を描く

今回は物語の途中に戦争が登場しますが、そこもしっかりと描かれるようです。

戦争を“悲劇”としてだけではない描き方をしてみたいと考えいる宮藤官九郎さん。戦争はよくないことはみんなわかっている。でも、その渦中にいた人にも日常の生活があって、毎日泣いてたわけではなく、笑ったこともあったはずで、そういった人々の思いというものをきちんと描枯れていくようです。

1940年に東京で開催されるはずだったオリンピックが戦争でなくなってしまったことも影響して、1964年の東京オリンピック招致には相当な思いがこめられたであろうと想像に硬くないですよね。これは、オリンピック出場を目指して励んでいた人々にとっては、まさに悲願だったでしょう。

宮藤官九郎さんは、当時の日本人が、そんな純粋でまっすぐな気持ちでオリンピックを待ちわびていたことに気づかされ、【いだてん】が終わって、2020年の東京オリンピックがやってきた時に、視聴者の皆さんにも、このドラマのことを思い出して、オリンピックは楽しくやるものだってことに気づいてもらえたらうれしいですね。」と語っています。

展開の速さについていきにくい方も、第3話は面白くなっってくると期待しましょう!

(出典 NHKいだてん IDATEN倶楽部)

最後までお読みいただきありがとうございました。