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『子どものけいれん対応』

 

子どもの『けいれん」を目の前で見ると

「どうしたの?」「だいじょうぶかしら?」

「このままどうにかなってしまうのでは?」と

とても心配になり慌ててしまいます。

 

そこで

『けいれんとは?』

『けいれん時の対応』

について、お伝えしますね。

 

 

『けいれん(ひきつけ)とは?』

 

けいれんとは、一時的に呼吸が止まり、白目をむいて、体を硬直させ、

意識を失って呼びかけても反応しない状態のことをいいます。

けいれんの状態は同じであっても、その原因は様々です。

 

熱性けいれん:急な発熱の時に起こります。これが一番多い原因です。

泣き入りひきつけ(憤怒けいれん):激しく泣いたときに起こります。

                泣いた後、息を吸ったまま吐き出せなくなり、

                顔面蒼白(顔色が悪くなり)、

                唇は紫がかったように見えて、

                「チアノーゼ」状態になります。

てんかん:熱もなく泣いたり怒ったりしていないのに、けいれんをよく起こす場合に考えられます。

他にも髄膜炎、頭部外傷などが原因で起こることもあります。

 

赤ちゃん泣く

 

『けいれん時の対応』

 

子どもがけいれんを起こした場合

いつもとは違う子どもの様子にパニックになってしまうケースが多いですが

大切なのは慌てずに、時計を見ながら、様子を見守ることです。

 

けいれん(ひきつけ)時に

舌をかむと困るから箸にガーゼを巻いたものやタオルを

口の中に入れるのは窒息する恐れがあるのでしてはいけません。

また、意識を戻そうとして揺らしたりたたいたりするのは間違いです。

 

ほとんどの場合、けいれんは、5分以内におさまります。

けいれんがおさまってくるとともに意識も戻ってきます。

けれども、けいれんが5分以上続く時は、救急車を呼びましょう。

(1時間以上けいれんが続くと、脳の機能に影響することがあります。)

 

また、1度けいれんを起こした子どもは繰り返すケースが多いので

その場合は急がなくてもいいですが、受診したほうがいいでしょう。

 

熱のないのにけいれんを繰り返すてんかんが考えられる場合、

受診して診断してもらいましょう。

けいれんと診断されたら、けいれんを予防する薬(抗けいれん剤)を服用しましょう。

 

救急車で病院に行く場合

けいれんが何分続いているのか

どのようなけいれんか(全身、左側か右側か、顔面のみか)

しっかりと見て、医師に伝えられるようにしましょう

 

また、自分たちで病院に連れていく場合

呼吸状態、顔色、体や手足の動き、意識状態などの様子を

医師に伝えましょう!

 

実際に何度か経験すると、対応も落ち着いてできるようになるのですが

初めての時は慌ててしまうのがふつうかもしれません。

でも、慌てていて、子どもの様子を観察できなければ

医師に情報を伝えることができないので

落ち着いて対応できるようにしましょう。

 

子どもも楽に、大人も楽に、出来るだけ重症化させないようにしたいですね。

参考:日本医師会「白クマ先生の子ども診療所」