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子どもの問題行動⑤ その要因 指示のタイミングが悪い
子どもの行動が大人の指示の仕方によって、問題となったり、うまくいったりすることを繰り返しお伝えしてきました。
指示の与え方によって問題となるかそうでないかの、要因は、全部で6つあります。
今回はその5つ目。
指示のタイミングが悪い
日常生活の中で、大人が子どもにしてほしいことを、どうやって伝えるかによって、子どもの行動が変わり、その結果としてほめたり、認めたりすることができる場合と、叱ったりイライラしたりする原因になることをしっかりと大人が理解して、上手に指示を出せるようになりましょう。
大人は自分の行動に合わせて、子どもにお手伝いをしてほしくなったり、また子どもの行動を決定しようとすることが多くあります。
もちろん、それは子どもの生活リズムを考えたり、健康的に過ごしたりすることを見通してのことですよね。
けれども、そのことを具体的に伝えたり、説明したりすることがていねいにできているでしょうか。
子どもも、自分の中で「つぎはこれをしよう」「これが終わったら、その次にはこれをして・・・」と頭の中で考えて行動していることが多いものです。
けれども、時間の流れを大人と同様にイメージしたり感じたりしながら過ごすことは難しく、したいことが終わるまでにかかる時間と、ご飯の時間や、お風呂に入ったり、寝る時間が迫ってくることを、関連付けて考え計画的に過ごすことはできません。
親であるあなたが、自分の中で組み立てたスケジュールを次々にこなしていこうと思っているときに、突然、中断させられるという結果になったら、どうでしょうか?
やっぱり、「えっ?いま?」って思っちゃいますよね。
子どもも同じです。
悪いタイミングと いいタイミング
子どもは何かに熱中しているときに、止められるのを一番嫌がります。
例えばテレビを見ているときや、タブレットやスマホでゲームをしたり、動画を見ているときは、指示をしてもすぐには動いてくれないでしょう。
また、何かをし始めたばかりという場合も、「今始めたばかりなのに・・」と、動き出したとしても、気持ちよく動くということにはなりませんよね。
では、どんなタイミングがいいのでしょう?
何か楽しんでいたり、夢中になっていることが終わった時が一番いいタイミングだといえるでしょう。
けれども、前にもお伝えしたように、「次はこれをしよう」と決めているかもしれません。
そうなると、やはりいい顔をしてはくれませんよね。
事前にすることを伝えておく(見える工夫がおススメ)
子どもにスムーズに行動してもらいたいなら、あらかじめ予定を伝えておきましょう。
何かを終えたときに、「〇〇時になったら、ご飯にするからね」とか、「▢▢時には寝ないといけないから、〇〇時になったらお風呂に入ってね」というふうに、子どもに生活の予定を伝えておくと、子ども自身の中で自分の行動をコントロールすることができるようになります。
これも、年齢によって、難しい指示になる場合もあるので、時間のことをどれだけ理解しているのかによって、事前の伝え方にも工夫が必要になります。
「長い針が6のところに来たら、ご飯ですよ」
「短い針が7と8の間で、長い針が6になったら、おふろだよ」
デジタル時計なら「7:30になったら、お風呂に入るよ」と
視覚的にわかりやすく、また家庭の状況に合わせて指示することも大切です。
また、数字が読めない子どもの場合、紙に書いて伝え、見えるところに貼っておくのもいいでしょう。
数字とマークを書いて知らせると、さらによくわかりますね。
切り換えがしにくい子どもの場合、1日の予定を代替伝えておくと、スムーズに行動を切り換えられるということもあります。
その場合は、変更することが難しくなることもあるので、できるだけその予定で進めてあげましょう。
でも、急な事情で変更もあると思いますが、そういうことも想定して、変更することもあるということを伝えておくこともいいでしょう。
切り換えがしにくくても、少しずつ繰り返すことで、対応できるようになる場合もあります
タイミングよく指示を出しましょう!
親も子どもも、予定通りに進めば、楽ですし、見通しをもって準備ができるので、とても生活しやすくなります。
子どもが小さいうちから、そのような方法で生活していると、学校に行ってから一人で活動するようになっても、自分で予定を立てて行動できるようになるので、おすすめですよ!
子どもの集中力は大人ほど長くはありません。
何かに集中していても、ふっと気を抜くときがあります。
集中が途切れた時や、活動と活動の合間など、
大人の言葉が届きやすい時をねらって、手伝ってほしいことや、行動を指示するようにしましょう。
そうすることで、いうことを聞かないとイライラしたり、子どもを叱ったりすることが、できるだけ無いようにして、いい親子関係を築いていきましょう!
積極的な子育て方法で、親も楽に、子どもも楽に過ごしましょう。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。