勉強する女の子

 

将来つながる「動機」

それは就労につながる「動機」ということ。

働く気持ちを

支えるってどういうことか・・

これまであまり考えてこなかったこと。

考えてみたい。

 

目次

働く気持ちを支える「動機」

 

いろいろな発達の特徴を持った子どもが、園で過ごすことが当たり前になってきた今、

先生たちの子どもへの関わり方も、ある程度上手になってきていると思います。

 

経験してほしいことを知らせ順序を提示し、そして出来たら本人にわかる評価をする。

 

こんなことは、もう子どもに関わる大人の中ではごく当然のことになっていると思います。

 

私もこのような方法で子どもたちとやりとりをしてきました。

 

幼児期だけなら、これで十分なのかもしれません。

 

けれど、小学校、中学校、希望すれば高校、大学へも進学し、最終的には就労するということが

一般的なモデルとなっています。

 

発達に特徴のある子どもは、一般的なモデルと同様に進んでいくこともあるでしょう。

けれども、そうでないケースも登場します。

 

鉄棒の練習する男の子

 

大きくなってからどうなるの?

 

もちろんそれは、いじめ、不登校などの子どもにも、同じようなことがあります。

その中で、発達に特徴がある子どもがいることも含めて考えていきたいと思います。

 

発達に特徴を持つ子どもは、幼い頃から、特徴的なものの捉え方をし

感じ方も特別なものがあることを知って関わる必要があるんです。

 

幼い頃から、子どもの気持ちに寄り添って、この子が楽しいと感じて園生活をすごしてくれることを願って関わっていると思いますが、そこに将来のことを考えた関わりってあるでしょうか。

 

私はこれまでの関わり方を振り返り、そこまで考えていたのかと問われたら、違ったかもしれないと感じました。

 

でも、自己肯定感を高め、自信を持てるようにと意識していたことは事実です。

 

じゃあ、何が違うのかな・・と考えてみたところ、経験して欲しいことをできるように考えて準備して、完了したら認める、褒めるの繰り返しはしていたということ。

 

そのことが将来のことを見通したものだったか?

 

もちろん関わっている子どもが自己肯定感を持ち、自信を持っていろいろなことに取り組むようになっていった様子を見ていました。

そういう意味では、子どものやる気や満足感、達成感を感じてもらえるようにほお育していたと自負しています。

じゃあ、何が違うの?

 

うーん、どこが違うんだ?

 

そういえば、やる気になったことを、そのことについて、何かに取り組んでできた時以上に、その「動機」について認めたり褒めたりしていたのか?という疑問に辿り着いた。

 

似ているようで、少し違う。

 

自信を持って取り組んでいくことで、子ども自身が生き生きとしていく様子を見ていると、関わる大人としてとても満足感を感じていたし、このやり方でよかったんだ、間違っていないと考えていました。

 

けれど、「動機」について考えていたかというと、そうではないかもしれないと今振り返って思う。

 

平均台を歩く男の子

将来に必要なのは、プラス「動機」

 

発達の特徴があり、学習面でも少ししんどかっただろう子どもが、中学校卒業の後、高校へはいかず在宅で過ごしているということを知りました。

 

なぜ、高校にいかなかったのか、それはいろいろな要因があったことだと想像するが、在宅でこれからどう生きていくのか、とても気になった。

 

だからと言って、何をすることもできないが、そんな時、発達障害の子どもが就労することについて、学ぶ機会があった。

 

就労だけでなく、特性を持って社会に出ていくことの難しさと、そのとこに必要なものが何か、それに気づくことができた。

 

縄跳びをしようとする女の子

それが「動機」だった。

 

保育園や幼稚園では、容易にやる気を起こしていた子どもも、成長するにつれて、与えられた課題に困難さが増すと「どうせできないから、やらない」「無理」という言葉で、新たな課題に取り組もうとすることがどんどん減ってくる傾向にある。

 

大人側は「できる」ことのフォーカスしてきたつもりでも、子ども側からすると「できない」ことにフォーカスするようにしてしまっていたことに、そこで気づくことになるのであろう。

 

子どもの心は成長していくにつれ、自己認識をし、「できるできない」で、自分を分析することになっていくのだろう。

 

そして、周りとの比較をするようにもなり、自信を俯瞰してみて、自信を失っていくことも増えていく可能性が高い。

 

そんな時に、本人が、「できない」ことにするのではなく、「動機」にフォーカスする意識が定着していたらどうだろう。

 

自転車の練習をする男の子

「出来ないかもしれないけど、やってみよう」

 

「出来ないかもしれないけど、やってみよう」

 

「失敗したら、もう一回やってみよう」

 

そう思うことで、経験の幅が広がり、その結果、「これは楽しい」「ちょっと難しいけれど、もっと知りたい」「これなら長い時間でも取り組めそう」と、自身の特性に合った将来の就労につながる何かを発見することになるかもしれない。

 

 

人生、学力だけじゃない。

 

世の中には、学力だけでは評価しきれない仕事や役割が沢山ある。

 

子どもの特性をしっかりと捉えて、本人もそれを自認して、その上でやりがいや、生きがいになるものや事を見つけられたら、それは、将来の「稼ぐ」「自活する」につながるのではないか。

 

そう思う。

 

「稼ぐ」「自活する」は、幼児期には考えにくいことではあるが、ゆくゆくは子どもも大人になり、それまで見守り育ててくれた大人は年老いたり、また施設などから独り立ちすることを求められるようになる。

 

だからこそ、自己肯定感を持たせるとともに、「動機」を評価することが必要なのだと考える。

 

「やろうとしてことって素敵なこと」「チャレンジするって決めたことが素晴らしい」「なんでもやってみてから、好きか嫌いか決めたらいいよね」などと、今は言葉が少ししか見つけられないけれど、「動機」をしっかりと認めていくことで、「食わず嫌い」「やらず嫌い」を無くして行けたらいいなと思う。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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